「すでにうちには男の子がいます、2匹目も男の子で大丈夫でしょうか?」
ブリーダーをしていると、よくいただくご相談です。
今回は、当舎からオス猫をお迎えいただき、
2年後に血のつながりのある4か月の男の子を迎えてくださったご家庭の体験談をご紹介します。
リアルなやりとりの中には、
これから2匹目を考えているご家庭の不安をやわらげるヒントがたくさん詰まっています。
「男の子同士ってどうですか?」という不安
オス猫がいるお家に、もう1匹オスを迎える。
「ケンカしませんか?」
「縄張り争いになりませんか?」
「血のつながりがあったほうがいいですか?」
そんなご相談をいただいたとき、私はあるご家庭を思い出します。
実際に2匹目を迎えた飼い主さまのお話
2年前にコハクくん(オス)を迎えてくださったご家庭。 
その後、「もし2匹目を迎えるなら血のつながりのある子を」と、
同じ親から生まれたサンちゃん(4か月・オス)を迎えてくださいました。
最初の1週間は、サンちゃんはケージ生活。
飼い主さまが見守れる時間に少しずつ外に出して距離を縮めていったそうです。
ところが——
サンちゃんを外に出すと、
なんとコハクくんがケージに入り「ここは俺の陣地だ」と言わんばかりの表情に。
思わず笑ってしまうような場面ですが、これこそが“先住猫の自然な反応”です。
優しい先住猫と、やんちゃな新入り
コハクくんは元々穏やかで優しい性格。
ちょこちょこと動き回るサンちゃんを、基本的には温かく見守っていたそうです。
ただし、時々は「ボスの威厳」を見せて追いかけることも。
実は——これもとても正常なやりとりです。
今でも時々そんな場面はあるそうですが、それがふたりの“関係性”なのです。
血がつながっていても性格はまったく違う
同じ親から生まれても、性格は驚くほど違います。
コハクくんは甘えん坊。
フミフミもして、お布団にも入ってくるタイプ。
一方サンちゃんは、ブラッシングが大好きでまとわりつくけれど、
それ以外は少しクール。
鳴き方も違います。
コハクくんは週に1回ほど静かに鳴くタイプ。
サンちゃんは毎日おしゃべりするように鳴くタイプ。
頭の良さも違い、コハクくんはしっかり者、
サンちゃんはいつまでも幼稚園児のような可愛らしさ。
血のつながりがあっても、「同じ性格」にはならない。
けれど、それがまた面白く、愛おしい。
そう教えてくださいました。
男の子同士は本当に大丈夫?
結論から言うと、
性別よりも、性格と迎え方が大切です。
✔ 先住猫を優先する
✔ 最初はしっかり隔離する
✔ 急がない
これを守れば、男の子同士でも穏やかな関係を築ける可能性は十分あります。
血のつながりがあると安心材料のひとつにはなりますが、決定的な保証ではありません。
大切なのは「安心できる環境づくり」です。
不安を抱えているご家庭へ
2匹目を迎える前は、誰でも不安になります。でも実際は、
最初は戸惑いながらも少しずつ距離を縮め、それぞれの個性を認め合いながら家族になっていく。
それが猫たちのペースです。
男の子がいるから不安。男の子を迎えるから心配。
そう思っている方にこそ、このご家庭の体験を知っていただきたいのです。
ブリーダーとしてお伝えしたいこと
血がつながっていても、いなくても、男の子同士でも、女の子でも。
いちばん大切なのは、
“比べないこと”。
そして、焦らないこと。
関係は作らせるものではなく、自然に育つものです。
猫たちは、私たちが思っている以上に賢く、ちゃんと自分たちなりの距離を見つけていきます。
安心してください。
2匹目を迎えるという選択は、不安ではなく、きっと幸せを広げる決断になります。






